なんか話したかったりすること

したい話だけをする

SAOの話

さすがにタイトルくらいは聞いたことある人の方が多いんじゃないかなと思うのですが、実は私は「ソードアート・オンライン」という作品がめちゃくちゃ好きです。専用のTwitterアカウントを作って二次創作してるくらいには好き。

そんなソードアート・オンライン、略称SAO、今劇場版を上映中です。

sao-p.net

今日はSAOの話をしようと思います。

 

そもそもSAOとはどんなコンテンツなのか。

原作は電撃文庫から出版されているライトノベルです。原作者は川原礫先生。他にも「アクセル・ワールド」や「絶対ナル孤独者(アイソレータ)」等のシリーズを執筆されています。もともとはネットにオリジナルの小説をアップしていた方で、SAOも昔自サイトで連載されていたものを再構築して書かれています(現在刊行中の新刊は既に過去連載されていた部分を終えて、完全新作となっています)。

当然アニメになっていて、今までにテレビシリーズが8クール分、劇場版が今公開中のものを含め2本、来年新作劇場版も決まっています。据え置きゲームやソシャゲも何本か作られており、ソシャゲは2作が生き残って配信中です。

 

ストーリーもこれまた有名なので知っている方も多いのではないかと思いますが、VRゲームの中でHPが0になると本当に死んでしまう、自発的ログアウトが不可能なデスゲームのお話です――が、実はデスゲームの話ってアニメでいう1期1クール目しかないです。むしろデスゲームを生き延びて現実世界に帰還したあと、2年間をゲームに囚われて過ごしてしまった主人公たちがこれからどう生きていくのか、様々な事件に巻き込まれながらも本当に大切なものを探し続ける、そんな物語だと私は思っています。

ハーレムもののラノベで主人公がたくさんのヒロインに愛されるんでしょ、みたいな偏見を持たないでほしいなあと。主人公もヒロインたちもものすごく一生懸命生きていて、世界観もお話もすごく面白いです。あと主人公、特定の彼女がいてめちゃくちゃ一途です…浮気とか絶対しないです…ちなみにその主人公であるキリトくんを私は推していて、巷でいろいろネタにされているのはもちろん知っていますが、見かける度にちがうのに!と思っています…

 

さて、ざっくり構成を説明すると以下の感じ。

 

アインクラッド編(原作1巻~2巻、8巻、プログレッシブ・アニメ1期1クール目、劇場版プログレッシブ)

ご存知デスゲーム編。原作1巻では冒頭デスゲームに囚われたあと一気に2年進み、ゲームクリア間際の様子が描かれます。2巻と8巻はその間を補完する短編集。「プログレッシブ」というのがゲーム攻略初期を詳しく書いた別シリーズで、現在大ヒット上映中の劇場版はこれが元です。全100層あるうち現在7層まで刊行済み。先は長い!

アインクラッド編の魅力はなんといってもその世界観の緻密さにあります。デスゲームでなければこのゲーム遊びたい!と思うほどです。けれどデスゲームだからこそ、リアルに見えないリアルな命のやり取りが行われ、緊迫感があります。全ての原点にして頂点、それがアインクラッドです。

 

フェアリィ・ダンス編(原作3巻~4巻・アニメ1期2クール目)

デスゲームから解放された直後、取りこぼしてきたものを拾い集める話。一気に「現実」が襲ってきて、ゲーム内では最強のプレイヤーだった主人公がリアルでは一介の高校生に過ぎないのだと思い知らされるシリーズです。結構しんどい…けれど、とてもあたたかい絆のお話です。家族の話でもあります。

アインクラッド編で描かれた「ソードアート・オンライン」というタイトルは剣だけで戦うファンタジー世界でしたが、今回の「アルヴヘイム・オンライン」は妖精になって空が飛べるし魔法も使えます。やりたーい!デスゲームではないゲームの中でHPが0になることをどう扱うのかも見どころです。

 

アニメ1期と2期の間に1期総集編の「エクストラ・エディション」が挟まるのですが今回は割愛します。水着回です。2クール見るのだるいなって方はこれを見ても良いかと!

 

ファントム・バレット編(原作5巻~6巻・アニメ2期1クール目)

今度の舞台は「ガンゲイル・オンライン」、剣ではなく銃で戦うガンゲーの世界です。ソードがアートしないで有名ですが、主人公だけはきっちりソードをアートさせてくれるのでご安心を。忘れたい、消したい過去とどう向き合うのか。本当の強さとはなんなのか。自分自身を見つめ直す冬のお話になっています。主要キャラの過去がだいぶ重ためでやっぱりしんどい…

前述の通りソードはアートしないのですが、むしろこっちの方がやりたい!好き!という人も多く、かなり人気のあるシリーズです。こちらのガンゲイル・オンラインを舞台にしたスピンオフを「キノの旅」で有名な時雨沢恵一先生が書いてたりします。そして私はこの回の主人公のアバターがド好みです。

 

④キャリバー編(原作8巻・アニメ2期2クール目前半)

原作8巻に収録されているアルヴヘイム・オンラインを舞台とした短編のアニメ化で、小休憩の息抜きポジションです。ゲーム内のレアアイテムがもらえるクエストに仲間みんなで挑もう!おー!わちゃわちゃが可愛いし軽い気持ちで見れるので入門編としてもおすすめ。私はこの回のOPが1番好きです。

 

マザーズ・ロザリオ編(原作7巻・アニメ2期2クール目後半)

舞台は引き続きアルヴヘイム・オンライン。主人公キリトのパートナーであるアスナ視点で描かれる、あたたかくてかなしくてやさしいお話です。最終回で泣かない人はいない。ゲームとは似ているようで違う、でもきっと根本的なところは同じ、「戦う」ことについて考えさせられるシリーズです。

「泣ける」を押し出したくはないのですが…泣けます…むしろ泣きたいときに見ているまであります。SAOは常に「生きることの意味」を問い続けているようなお話ですが、マザーズロザリオは特にそのテーマを強く感じました。

 

オーディナル・スケール編(アニメ劇場版)

アニオリの映画です!オールキャラお祭り映画!でもわりと話は重ため!

今度のゲームはなんとAR。ポケモンGOとかのイメージで、現実世界で自分の体を動かして仮想の敵と戦います。私は運動音痴なのでやりたくないですが、世間ではこれが大人気。逆に今まで流行っていたはずのVRゲームは少々落ち込み気味で…というところから始まります。すべての始まりであるアインクラッドが深く関わってきて、積み重ねてきたものが一気に崩れ去ってしまうような不安さ、でも失われない絆は確かにあって、これは主題歌のコンセプトなのですが「見終わった後、隣にいる人にありがとうが言いたくなる」映画です。劇場版ならではの大迫力の戦闘シーンが最高です。

 

⑤アリシゼーション 人界編(原作9巻~14巻・アニメ3期2クール目まで)

SAO史上超大作のアリシゼーションシリーズ。アニメは分割4クールで、そのうち前半を「人界編」と呼んでいます。

とにかく世界が広い。そしてリアル。アリシゼーションは半分アインクラッドに近くて、自発的なログアウトができない世界です。実はゲームでもなくて、主人公は仲間とはぐれてひとりぼっちで知らない仮想空間、「アンダーワールド」に放り出されます。そこで出会った初めての同性の親友と共に、主人公はこの世界から出る方法を探すため、親友は幼いころに別れてしまった大切な女の子を探すために旅をする、というお話です。この親友と別れた女の子と主人公の関係性がだいっすきで…!あんスタが好きな人は主人公と親友のコンビ感好きなんじゃないかなと思います。長いですがぜひ見届けてほしいです。毎話劇場版レベルの作画の美しさなので損はさせません。

 

⑥アリシゼーション 大戦編(原作15巻~18巻・アニメ3期4クール目まで)

アリシゼーション後半は「大戦編」、戦争をします。なぜ戦争をするのかとか全部ネタバレになってしまうので言えることが少なすぎる…のですが!前半に引き続き怒涛のバトルと心を揺さぶるストーリーに私は毎週号泣していました。人界編は2クールぶっ続けだったのですが大戦編は1クールずつの放送で、最後の1クールは息も絶え絶えでしたね…懐かしい…

アリシゼーションは前後編通して「魂」と「命」について考えさせられる内容で、主人公と一緒にたくさん悩んで傷つきました。今も若干傷は癒えていないです。でもとても美しい物語で、子供のころの夏休みの思い出みたいにきらきらしています。SAOの中でどのシリーズが1番好きかと聞かれたら、迷った末にアリシゼーションを選ぶかなと思います。

 

⑦ムーン・クレイドル編(原作19巻~20巻)

アリシゼーションで描かれたアンダーワールドでの物語。導入がアリシゼーション結末のネタバレになってしまうので深くは言えませんが、私が二次創作で主に扱っているのはこのあたりのお話です。

アニメ化はまだで(待ってます!!!!)アリブレというタイトルのソシャゲで展開されています。あんスタ以外のソシャゲができない人間なので脱落してしまいました…

 

⑧ユナイタル・リング編(原作21巻~)

今原作本編で展開中のシリーズ。前述しましたがここからはかつてネット上で連載されていたものではなく、完全に新作となっています。新タイトルの「ユナイタル・リング」とアリシゼーション編の舞台だったアンダーワールドを行ったり来たりしつつ、まだまだ謎の多い2つの世界が少しずつ紐解かれている最中です。新刊が出る度どきどきしながら読んでます!

 

と、ここまでシリーズの説明をしてみましたが、言いたいことはわかります。長いですよね。長いと入りにくいですよね。わかります。

でも大丈夫!

現在大ヒット上映中の映画、「劇場版ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア」は、シリーズの1番最初を描いた作品です!つまり、ここから見ればOK!とりあえず映画を見てみて、この先が気になったら原作を読んだりアニメを見れば良いのです!なんてお得で丁寧なつくり!

 

ということで劇場版の話をします。4回観ました。

まずおすすめできる理由のひとつとして、感情移入がしやすいです。特に女性。

何故かというと、今回の映画の主役は本編の圧倒的絶対的主人公キリトくんではなく、ヒロインのアスナなんですね。さらに、本編のアスナはとても強いキャラクターですが、デスゲーム開始当初の彼女は実はゲーム素人。年齢的にもまだ中学生で未熟で、そんなアスナが少しずつ世界に適応して強くなっていく様子が描かれています。SAOに触れるのが初めての人はアスナと一緒にSAOのことを知っていけるので、入門編として本当によくできた映画です。ゲームの中で戦うアスナだけでなく1人の女の子としてのアスナもたくさん描かれるので、少女だったことのある私は中学生女子アスナさんを見ながらずっとわかるなあ…わかるよ…と思っていました。

また、ストーリー的にはテレビアニメ1期の1、2話と被る部分があるので、アニメを少し見た方はおっと思える仕掛けがあります。ただ同じシーンというわけではなくテレビアニメはキリト視点、映画はアスナ視点ということで、この時こっちの子はこんな感じだったのか…!と2倍おいしいです。映画が初という方は帰ったらテレビアニメもぜひ。

さらにアニメーション技術はテレビアニメ1期のころからものすごい進化を遂げているので、同じ戦闘シーンでも迫力が段違いになっています。私は4回中4回ラストの戦闘に心拍数ぶち上げてます。音楽も最高でサントラをリピートする日々です。ちなみに作曲は梶浦由記さん、毎度毎度本当にありがとうございます。

 

あとこれは推しに全力ないちオタクの叫びなのですが映画のキリトくんめっちゃくちゃかっこいいしかわいいんです!!!!14歳中学2年生対人スキル激低メンタルよわよわ不器用マンのくせにどこまでも優しくて強くてかっこよくてずるくてさらに常にお顔がかわいい……かわいい……4回観ても飽きないかっこよさとかわいさ……まだ通います……

 

などといろいろ話してはみましたが、総括としては「劇場版ソードアート・オンラインプログレッシブを観てください」に尽きます。IMAXドルビーアトモス上映もやっていますし、20日からは4DXも始まるみたいです。ぜひともこの作品を映画館で!そしてあわよくばその先も覗いてみてください!

SAOをよろしくお願いします!!